牛を愛する、那須を愛する酪農家

有限会社 小林農産 場長 和気 隆光

有限会社 小林農産 場長 和気 隆光

1979年11月23日栃木県生まれ北見工業大学工学部で機械システム工学科を専攻。卒業後、異色である現在の職場、㈲小林農産に就職。酪農を通して牛の魅力に出会い現在に至る。搾乳だけでなく、乾草の買付けにアメリカへ行くなど、2008年より小林農産の場長として働き、2009年9月より自社の生乳のみを使用した小林農産限定牛乳「きくちゃん」を地元スーパーダイユーで販売している。

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★★牧場からのお願い★★小林農産では、安心・安全な牛乳をつくるために徹底した衛生管理を行っておりますので、関係者以外の入場をお断りしております。牧場の見学などはご遠慮ください。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

現在のあなたの仕事内容を教えてください

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仕事内容としては、主には牛を健康に管理して飼育すること、また何名かスタッフがいるのですが、そのスタッフ達の仕事のマネージメントとかですね。牛の健康管理もありますけれど、その健康管理をする現場スタッフの管理も場長としての仕事内容になります。勤務時間は基本朝5時から夕方までなんですが、牛という生き物の管理なので、常に緊張感を持って仕事をしています。

この仕事に“やりがい”を感じる時はどんな時ですか?

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小林農産限定牛乳「きくちゃん」を販売し始めてから、色々な方にオススメをしたりするのですが、実際に飲んで頂いて、その時に「美味しかったよ。」と言ってもらったときは、やはり一番嬉しくて、それが仕事に対してのやる気になり、今以上の牛乳を作れるように頑張ろうという気持ちになりますね。また仕事の中で一番大変だと思うのは、生き物が相手ですので、一日24時間、観察する目が必要ということです。特に牛のお産の時というのは、時間が夜中になるということもありますし、また季節に寄って牛は体調の変化もありますので、そういった牛の体調をしっかり把握し、現場に指示をして牛を健康に保てるよう心掛けていますね。大変なことは多いですが、なぜこの仕事をしているのかと言いますと、単純に牛が可愛いからなんですよね(笑)。ここの会社に勤めるまで、牛は一度も触ったことがなかったんです。最初はやはり恐かったですね。初めは子牛の方の面倒を見て、牛の可愛い一面を知って、そして徐々に親牛の方にも触れていき「あ〜可愛いな」って(笑)。当たり前ですが、ここで働いているスタッフはみんな牛が大好きですよ。

お店(施設)のオススメを教えてください

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一番のオススメといえば、やはり小林農産限定牛乳「きくちゃん」ですね。地元のスーパーダイユー全店で買えますので、ぜひ飲んで頂きたいですね。「きくちゃん」の販売はダイユーの店舗のみとなっており、牧場では販売しておりませんのでお気をつけください。また、衛生管理上、牧場内の見学はご遠慮いただいておりますことをご理解いただきたいと思います。その他に、りんどう湖ロイヤルホテル、那須ミッドシティホテルの朝食バイキングでもきくちゃんを飲むことができます。小林農産限定牛乳「きくちゃん」は、その名の通り小林農産だけの牛乳で、小林農産にいる乳牛から搾った牛乳です。今現在、乳牛は600頭ほど、子牛も含めますと1000頭弱います。今いる牛の半数以上はこの牧場で生まれ育った牛達ですが、外から導入した牛もいます。後継牛の育成に力を入れているので、ゆくゆくは小林農産で生まれた牛100%を目指しています。牛によって牛乳も変わってきますので、100%自社の乳牛で搾乳することが出来れば、牛乳の品質なども更に安全に管理が出来ると思いますし、より良い牛乳が作れると思っています。自分自身、「きくちゃん」が大好きで、夏は水代わりに一日1リットルくらい飲みますよ。そのくらいオススメです(笑)。味が濃厚というか、甘みがありますね。一度、飲んでいただければ、他の牛乳との違いがわかると思いますよ。また、「きくちゃん」の最大の特徴は、牛乳パックに記載してある賞味期限を検索フォームに入力すると、その牛乳の乳成分や品質などの詳細が見られるということです。パックにもQRコードがあるので、携帯サイトからも手軽に見られます。「きくちゃん」は、「顔が見える牛乳」をモットーに、このような情報公開を通してお客様に安心・安全なものを提供していきたいと思っています。牛乳は毎日同じではなく、出荷日によって乳成分は微妙に変わってきますので、飲み比べていただくのもいいかもしれません。

仕事を通して、あなた自身の今後の目標を教えてください

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100%自社で育った乳牛で「きくちゃん」を作りたいということですね。具体的には、まずはお乳を搾れるホルスタインのメスを産ませることが重要なので、その産まれたメスを健康に育てることが必要になります。子牛を育てる部署のスタッフにはきめ細かい健康管理をするよう指導しています。また、場長として、仕事に関わる新しい情報には常にアンテナを張り、近隣農家さんと情報交換等をして、より良い牧場にするため私自身もっともっと勉強をしていかないと考えています。それと、この牧場を全国でも有数の「牛が健康な牧場」にしたいという思いがあります。施設内は常に衛生的にしていますし、牛一頭が一日に出す牛乳の量は、全国的に多いところで、40キロ近いのですが、そういった量の目標も良いとは思うのですが、うちは別に35キロなら35キロでもいいので、牛が健康で体がキレイだとか、牛舎の清潔さなど、そういったことをもっと磨いていきたいと思っています。そして、働いているスタッフみんなが楽しく仕事が出来る環境にしていけば、自然と牛乳という商品も良くなっていくと思っています。

あなたにとって、那須とはどんな場所ですか?

私の出身はここ那須塩原市です。学生時代は北海道にいましたので、地元を離れていましたが、生まれ育った場所なので、やはり落ち着く場所という気持ちが強いですよね。また職場がここ那須塩原市で、牛乳の生産量が本州1位の土地なんですよね。つまり那須塩原市には牛がたくさんいるということなので、本州一、酪農家が多い地域なわけです。それだけ酪農の経験が豊富な方がたくさんいるってことですよね。困った時に相談が出来る人がたくさんいるわけです。だから酪農をやる人にとっては那須は凄く良い環境だと思いますよ。以前、資格を取得するため、岐阜県の方まで行ったことがありまして、むこうは肉牛の方がメインで、乳牛はあまり飼われていないんですよ。話を聞くと、近隣の農家さんに同じ酪農家がいないので、何か困ったときというのは、自分たちで解決していかないといけないし、情報というのが入りにくい環境ということだったんですね。ですので、今の環境で酪農の仕事をやれているということは、本当に幸せなことだと感じていますね。

NasuWorker 読者(那須に興味を持っている方)へ一言

ここ那須で酪農をしている人間としてお話したいと思います。酪農を始めたきっかけは、小林農産でのアルバイトでした。大学も工業系の大学なので、全く関係ない学歴ではありました。アルバイトから始めて、今は場長という責任ある立場を任されています。まだまだ自分自身、勉強が足りないと自覚しておりますが、それでもこの仕事に納得して続けていますし、勉強が足りなければもっともっと勉強をして、いい酪農家になりたいと考えています。なぜ納得して酪農という仕事をしているのか。私自身、あまり人つき合いが得意ではないので、生き物相手というこの仕事が性に合っているのかなと思っています(笑)。あと、よくテレビとかで見る酪農の仕事は、子牛が産まれて、体を拭いてあげて、えさあげてだとか、良い一面しか見れないのですが、実際その影には、肉体労働もありますし、糞(ふん)まみれになることだってあります。また牛が死んでしまう悲しい現実に直面することだってありますよ。そういった面もあるので、ただ広い高原で牛と戯れているわけではないんですね(笑)。良い牛乳を搾るためにも、かなりの努力を酪農家はしています。そういった仕事をして、はじめて皆さんに美味しいと言っていただいているので、本当にこの仕事をしていて良かったと感じています。

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